こんにちは!あきっと獣医です!
いつも当ブログを読んでいただき、ありがとうございます^^
その1では、簡単に使える「邵氏温灸器」の魅力が皆さんに伝わりましたでしょうか?
前回の記事→
今回は、棒灸を差し込んで使うタイプの温灸器の使い方をお伝えしていきます。ペットに簡単に使えるびわの葉温灸についてもお話したかったのですが、長くなりそうなので、その3に持ち越したいと思います!(いつもこうして延ばし延ばしになってしまい、すみません(^^;)
その1でご紹介した邵氏温灸器は、30分もすると消えてしまうので、多頭飼育されていて、何頭も連続で温灸されたい場合は、こちらの棒灸タイプの方が向いているかもしれません。
それではさっそくいってみましょう^^
棒灸を差し込むタイプの温灸器
このタイプはよく出回っており、色々なところで購入可能です。健康グッズのお店や中華食材店、ネット販売などでも手に入ります。
以前ご紹介した 中国物産館(東西物産さん)にもありますよ^^
私が使っているのは、これと
これです
下は、愛用しているびわの葉温灸セットについている温灸器です。びわ温灸については次回でご説明いたします。
これの他に棒灸が必要になります。
棒灸は、艾(もぐさ)を筒状の紙にぎゅーっと詰め込んで作られています。もぐさの質によって、煙やにおいの量も持ち時間も異なってきます。
手作りもぐさのお話
艾を炭化させてあるスモークレスタイプのものも出ています。
普通の棒灸のメリットは、火がすぐに着くこと、火消しツボで簡単に消えること、です。デメリットは、煙とにおいが多いことですかね。もくもくと、けっこうスゴイ煙が出ます。(部屋の天井の火災報知機大丈夫?と心配になるくらい^^;)私もそうなのですが、喉の弱い方は、日本製の質の良いものを選ぶと、煙もにおいも控えめで使い易いです。
炭化したスモークレスの棒灸のメリットは、そのまま、煙とにおいが少ないことですね。デメリットは、火がなかなか着かないこと、消す時は水に浸けないといけないことです。これが本当になかなか着火しません(汗)火をぐるっと一周着けながら、一生懸命「ふ~ふ~」します^^;一度水に浸してしまうと、乾くまでその棒灸は使えないので、私は2~3本ローテーションして使います。
私はからだはうすさん でよく鍼灸道具を購入しています。温灸器や棒灸など色々なものが揃っていますので、ご興味があったらご覧ください。(棒灸は太さに注意して購入します。直径が1.7cmくらいのものが標準タイプと思われます。)
スポンサーリンク
~使い方~
では、使い方です!
まず、棒灸に火を着けます。
温灸器に差し込みます!
差し込む方向が、製品によって違うので注意です。
また、メッシュのないタイプは、棒灸をセットした後に着火しても大丈夫です。
温度を見ながら、差込具合を調節します。(ここが少し慣れるまで時間がかかりそうです)
棒灸の差し込む深さを変えて、何度も手にあてて、ちょうど良い温度を見つけましょう。メッシュの付いたタイプの場合はそのまま直に手を当てます。メッシュのないタイプの場合は、ガーゼやキッチンペーパーを4つ折にしてに霧吹きで水をふきかけたものを間に挟んで手に当てます。温度は、かなり主観的なので、文面ではなかなか伝えにくいのですが、10秒くらい当ててみて、じわーっと温まる感覚があれば、大丈夫です。
メッシュのついたタイプの温灸器は、灰がボロっと落ちて皮膚をやけどする心配がないので、安心して使えます。ただし、灰を落とすのにいちいち棒灸を取り出さないといけないので、少し手間ではあります。でも、15分間くらいの使用時間であれば、間で1回灰を落とす必要があるか、ないか、くらいで終わりますので、1匹だけならば気にならずに使えそうですね。
一方、メッシュのついていないタイプの温灸器は、水を噴きかけたガーゼなどで口を軽く覆って体に当てるか、体側にタオルなどをあてがって上から温灸器を当てるようにします。
水を噴きかけるのは、ガーゼなどが焦げるのを防止する意味と、伝わる温度が湿熱となり内部に浸透しやすくなるという利点があるためです。
当てる部位、ツボについては、その1で説明していますので、そちらを参考にしてみてください。ツボ以外でも、体を触って、とても硬くなっている場所やしこりみたいに感じる場所なども、瘀血(おけつ)と言って、血の滞りが引き起こしているものなので、是非その部分と周りに温灸を当てて血行を良くしてあげてください。
当てている時は、時々その直下の皮膚を触って、温度を確認しながら軽く揉んだりしていきます。痛みを伴う時は、揉まずにそっと触るだけにしてあげてください。
灰が棒灸の先に溜まってきて、うまく燃えなくなってきたら、灰皿などの上でトントンと棒灸を当てて灰を落とします。
尚、スモークレスの棒灸は、着火があまいと途中で火が消えてしまうことがあります。その場合は再度火を着けて行ってください。
ちなみに、火を消す時は、普通の棒灸は、火消しツボの中に火の着いた方をグリグリと押し当てて消します。スモークレスの場合は、私は小さなカップなどに水を1~2cmくらい入れておき、そこにジャボンと火の着いた方を浸けています。(完全に消えたら3日間くらい乾かします。)
もう1点!(2018/12/4追記)
~後から思い出したのですが、お恥ずかしい失敗をしたことがありました。
実は、うちの犬達に2匹連続で使っていた時、間でマッサージをしようと、火を着けたまま台に置いておいたら、棒灸の着火している部分がだんだんと上にあがってきて、(当たり前ですよね、燃えているのですから、だんだん火が移動します。)温灸器の内側が焦げてしまい、臭いと煙で気が付き慌てたということがあります。
やはり使用中は時々温度を確認したり、棒灸の高さを確かめる必要がありますね。
皆さんもどうか注意して行ってください。~
いかがでしたでしょうか?
うちのしめじは陰虚体質でいつもはハァハァと息が上がってしまうのですが、ちゃんと(私がサボらずに)週に2回ペースぐらいでも温灸を続けると、かなり症状が穏やかになります。(しめじの場合は症状がきついので漢方薬も飲ませているのと薬膳も少しやってます。)
この冬は温灸でペットちゃんの気血の巡りを良くして、冷え、ほてりを改善してみませんか?
*くれぐれも火の元、やけど、後始末には自己責任にてご注意ください。
次回は、びわの葉温灸のお話と、忘れかけていた^^;ちぢみんのできものの経過を少しお伝えしていきます~!どうぞお楽しみに^^