こんにちは!あきっとです^^
いつもご訪問&シェアなどありがとうございますmm
さて、まだまだ寒い日も続いていたり、急に暖かくなったりと、今年は妙な気候となっておりますが、季節は春。これからどんどん陽気が高まっていきますね。
今年は2月4日が立春ということでしたが、それ以前にも春めいた感じのあたたかい日があり、体感的には春の訪れが早かったな~と思っています。
それで実は、1月の中旬くらいから、この季節に特徴的な「風」(ふう)の病気にかかっている子が多発しています。
「風」とは、六気(風、暑、湿、燥、寒、火)の中のひとつで、木つまり春の季節に属するのが風ですね。
異常気象や、個々の体の状態によっては、この風が外から「風邪」(ふうじゃ)となって体の中に入ってくることがあります。
風邪は陽の邪で、よく動き、上方へ舞い上がる性質、また開泄の性質もあるといいます。
ですから、体に出る風の兆候は、次のようなものがあります。
- 一定の場所でなく、動く。
- 突然の発症。
- 出たり消えたり。
- 変化が速く、他の病変に転化する。
- 体の上の方の症状が出やすい。
- 異常運動やふるえなど、動の性質のある症状が出やすい。
動物での実際の症状でよく見かけるのは、
人では
- 風邪(鼻炎、咳、発熱など)
- 花粉症
- リウマチの初期
- 突然の神経痛
- 上記の動物にも出る症状
などがあります。
風邪はややこしいことに、いろんな外因病の発端になりやすいだけでなく、他の邪(寒、湿、燥、熱など)と合体して体を犯し、様々な症状をもたらします。
また、内因の邪として、「内風」(ないふう)がありますが、外からの風邪と中からの内風は影響し合うこともあるようです。
先月末から私が出会った患者さんだけでも、てんかん発作、突然の股関節の痛みからの脳梗塞、頸椎ヘルニアによる四肢不全麻痺など、大変な症状は様々です。
でも、いくら風邪が外であふれていても、体の中に入ってしまう子と、そうでない子はいるわけです。
では、どんな子が風邪に犯されてしまうのでしょうか?
中医学の教科書的には、「衛気」(えき)といって、体の表面で外部からの侵入から体を守っている「気」(気には元気、宗気、営気、衛気、経絡の気、臓腑の気、の6種類があります)がありますが、これが不足あるいは機能が低下している個体は、風邪に犯されやすいとされています。
単純に私達の日常にあふれる考え方でも、「免疫力が弱っていると風邪をひきやすい」などというのはこのことと一致していると言えます。
私も経験的に、風の症状の出る子にそれを感じていますが、実はそれだけではありません。
多くの子の共通項として、「血虚」(けっきょ)〔=血が足りてない〕があります。
何でか?ということは、詳しく考察すれば、おそらく色々な解釈があるかと思いますが、ここはまた後ほどということで省略させていただきます^^;
そして、「心」や「肝」に虚のある子。つまり、精神的に不安定だったり、不安症だったり、イライラしやすかったり、ヒステリーを起こしやすかったりなど、気持ちが大らかにのびのびとしていない子ですね。
あくまで経験からなので、絶対ではないかもしれませんが、このような傾向があるように感じています。
ですので、何が大切になってくるかというと、
- 疲れさせすぎない、でも運動も適度にして規則正しい生活をさせること。
- 血虚にならないようなタンパク質や鉄分などの栄養豊富な食習慣。
- お腹の弱い子はそれを補うようにしてあげる。
- 精神的な安定を心がける。ストレスを減らす。
- 人では、目を酷使しない、思い悩み過ぎないこと。
こんなところでしょうか、、、。
これらを急に整えようとしても、なかなか難しいことかもしれませんが、でも今からでもこれらをやっていくのといかないのとでは、将来的に健康に過ごせるかどうかが全然違うと思います。これらの習慣は、風邪に入られないようにすることだけでなく、体のバランスを整えるためにとても重要だからです。
特に、
- 貧血とは言われていないが舌の色が薄い子、
- 毛ヅヤが悪い子、爪が変形したり割れやすい子、
- お腹が弱くて食べムラがあったり、ゆるくなりやすい子、
- 精神的に不安定な子
などは気をつけてください。
いろいろ努力していても、風邪に入られてしまうことはもちろんあると思います。
元々てんかん発作が出る子などは、数日前からなんとなくその兆候が現れることもあり、おかしいなと気付く飼い主さんも多いと思います。
ほんのわずかな異変であれば、お家で対処することも可能ではないかと思っています。
そんな時には、風邪を追い出すツボを使いましょう。
- 風池(ふうち) 後頭部耳のうしろよりやや中心よりの左右にあるくぼみ。
- 大椎(だいつい) 頭の方からなでおろして小指側の掌がストップする所で、中心線上。
- 風門(ふうもん) 肩甲骨の一番前端のやや背骨よりの左右にあるくぼみ。
などを、痛気持ちいいくらいの強さで指でゆっくり3回ほど押します。
ローラー鍼で後頭部から首、肩にかけてコロコロするのもオススメです。
相変わらず雑な絵図でごめんなさい^^;犬の背中側です。
人は頭痛がするとか、めまいがするなどと、感覚的に異常に気付きやすいので、早めの対処もできることがあると思いますが、動物はほんのわずかな異変にはなかなか気づけないので、 難しいかもしれません。日頃からよくよくペットさん達を観察してあげてください。
もし、完全にこわばりなどの症状が出てしまっている時は、早めに動物病院で診てもらいましょう。できれば、鍼灸治療をしているところがおすすめです。
鍼は風邪による病気の治療が得意です。
今回は、風邪による病気について、その症状や傾向、対策などについて書いてみました。
まだまだ経験の浅い私なので、書ける話も少しですが、最近出会ったペットさん達と飼い主さんがあまりに風邪の症状に悩まされていたのを見て、少しでも多くのペットさん達の予防や役に立てることがあればと思い、投稿してみました。
参考にしていただけましたら幸いです^^
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