あきっと獣医のおうちでほっこり中医学ブログ

中医学を勉強中の獣医師です。犬との生活、鍼治療、マッサージ、食養生、漢方治療、家族との生活、自己の健康、引き寄せ、などについて綴ります。

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痛みはどこからくるのか?

明けましておめでとうございます^^

今年もゆっくりペースになるとは思いますが、飼い主さんやペットさんに役立つ情報を頑張ってシェアしていきたいと思います!

どうぞお気長にお付き合いいただけたら嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

 

さて、昨年秋より、ずいぶんと暖かい冬を迎えましたが、今年に入ってからはやはり寒くなってきましたねー。

 

実は昨年、冬の入り際に、うちの旦那さんはギックリ腰になってしまいました。

朝、ちょっと前かがみで歯磨きをしていて、咳が出たその拍子にだそうです、、、

 

私も20代のまだ勤務獣医師になって間もない頃、ギックリ腰をやったことがありまして。

 

その痛みの激しさたるや、、、

腰がくだけて歩けないし、、、

生活がままならないんですよね。

思い出すだけでもぞーっとします(>_<)

確か仕事復帰するのに2週間くらいはかかったと思います。

 

幸い、旦那さんは近所のゴッドハンドの鍼灸師さんに施術してもらい、1週間でほぼほぼ治って仕事に復帰していました。

 

その間、一度も痛み止めは使っていません。

いや、使ってもいいのにーっていう状態だったんですけどね^^;

 

痛み止めは、ちょっとした痛みや慢性的に繰り返すような痛みに使うのはやめた方がいいけど、もの凄い激痛で体力的にも参ってしまうような場合、痛みによるストレスを最小限にするためには使った方が良い、というのが私の見解なんですが、、、

我慢強い?旦那さんは、なぜか粘っていました(笑)

 

ま、それにしても、冷えて身体が硬くなりやすいこの季節。

寒邪といって冷たい邪気は体に入ってくるし、寒い~と首や肩に力が入って、血流は悪くなるばかり、、、

しかも寝ている間は身体を休めるために、血流は緩慢になっているので、朝方はどうしても筋肉や筋膜、すじが硬くなっているんですよね。

その硬くなった筋肉が突然伸びる、あるいは力が加わって筋肉を収縮させるような出来事があると、ぎっくり腰や肉離れ、腱の負傷が起こりやすくなるようです。

 

冬はゆっくりと起きて、温かい生姜の入った飲み物でも飲みながら、ゆったりとストレッチなどをして身体を少しずつ伸ばして、ゆっくりと温めるのが良さそうですが、、

 

でも昨今は時間に追われる生活をされている方がほとんどだと思うので、朝はギリギリまで寝ていたい!

起きたらババっと朝の支度して~、、となると思うんです。

 

しかし、若いうちはそれでもしなやかさでなんとかなるんですが、年を取ってくると、、、なかなかそうもいかなくなりますよね^^;

 

そんな所から変えていけたら、身体に負担の少ない生活ができるのではないかと思います。なかなか、理想通りにやるのは難しいですけど、なるべくそんな事を心がけていきたいですね!

 

 

 

 

さて、前置き?が長くなりましたが、今回は私が最近家の中でも、診察でも、出くわすことの多い【痛み】について考えてみたいと思います。

 

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中医学で考えた時に、「痛みがある」ということは、その箇所に「おけつがある」つまり、血の巡りが滞って固まっていますよ、ということなんですが、

 

一口に血の巡りが滞ると言っても、その原因は様々です。

 

瘀血の原因を以下に挙げると、こんな感じになります。

 

  • 外傷:外傷で血の塊が生じることによる。
  • 気滞:気の巡りが悪く滞ると、血の巡りも滞ってしまう。
  • 気虚:気の不足により気の推動力が小さく、血の巡りが滞ってしまう。
  • 血寒:寒により経脈がぎゅっと縮こまり、血が巡らず固まってしまう。
  • 血熱:熱により血の水分が消耗されドロドロ血になると巡りが悪く滞ってしまう。
  • 痰湿 :余分な水分がドロッと滞っている場所は血の巡りも悪くなり滞ってしまう。

 

 これらの原因は単一のこともありますが、2つ以上が組み合わさっていることもあります。

この季節だと、おけつの原因はやはり「冷え」である、と考えることが多いかなーと思います。

温めると心地良く、症状も緩和することが多いです。

 

お風呂に入って温まると腰痛がマシになる~、などは、冷えから来ている、あるいは、冷えを伴っているということになります。

 

 

でも、この時期の痛みは冷えからだけでなく、意外なことに、血熱から来るものもありますし、気滞から来るものも多いです。

 

寒いからと言って、暖房を高めに設定していたり、ワンちゃん達にお洋服を必要以上に着せたりしていませんか?

 

冷えやすい子はそれでOKでも、温まりやすい子や、部分的に熱がこもっている子は害になってしまうこともあります。

 

ペットさんにヘルニアの既往歴がある、関節炎がある、などで、温めてあげようと思われる飼い主さんは、まずは、

  • ペットさんの足先やかかと、腰などを触って、「冷え」または「熱」があるかどうか。
  • 顔や頭、背中、お腹などを触って、「冷え」または「熱」があるかどうか。
  • 舌の色を見て熱があるかどうか。
  • そもそも、痛みのある部位に熱がないかどうか。

 

これらを確認してあげて下さい。

それから、その子が温める必要があるのかどうかを判断してから、保温をしてあげてください。

 

 

この季節に多い関節痛などは、むくみや痰湿がある体質の子が寒邪の影響を受けて水の巡りがさらに悪くなり症状として出てきていることも多いですね。

そのような子には、ほんのわずかな生姜や、水を出す作用のある食べ物を積極的に食事に入れてあげましょう。

もちろん、患部を温めたり、マッサージをしてむくみをとってあげることも効果的です。

 

気滞タイプは、交感神経が過緊張なタイプです。元気はあるのだけど、いつも身体中がピリピリ緊張感があって、強張っているイメージです。

すぐ怒るとか、だまって睨み付けるとか、そういうペットさんだけだと思われるかもしれませんが、実はワンちゃんは怒る性格でなくても気滞タイプの子が多いです。これはおそらく幼少期からのしつけによって性格はある程度コントロールされているためだと考えています。

 

この場合、通年症状が出ますが、冷たい季節は悪化する傾向があります。

こういう動物や人の場合、まずはその精神的な緊張を緩めてあげないと、いくら温めたり、鍼で一時的にゆるめることはできても、痛みから解放されることが難しいです。(鍼も痛がってしまうケースもしばしばあります)

 

こんな時には精神的に穏やかになれる漢方薬などを使ったりします。動物はある程度効き目があるように感じますが、人では仕事などで常に競争社会の中にいてストレスが多かったりして、なかなか環境やご本人の気持ちの持ち方が変わらないと難しい面もあるかもしれませんね。

 

気滞化熱タイプ(気滞から熱が生じてしまったタイプ)や血熱タイプの場合、何らかの熱性(炎症性)病変を抱えています。この場合、病変部分に熱があったり、赤みがあったりします。

 

最近多いと感じるのは、歯周病や歯根病変があって痛みが出るケースですね。

動物病院に勤務していた頃は、ワンちゃんやネコちゃんがそこまで歯の痛みを感じているとは気付かなかった私です。

また、首に近い部分の痛みはワンちゃんの場合頸椎のヘルニアを真っ先に疑っていました。

 

ところが、最近は歯根病変のあって痛みを感じる子に気付くようになりました。首から肩にかけて気の巡りが悪く(気滞)、何らかの原因で熱が頭に上がってそこで留まってしまうのです。歯周病や歯根膿瘍がある子は、顎関節を動かしたり首を持ち上げたりする拍子に激痛が走ることがあり、キャンと鳴いたり、怒ったりすることがあります。

 

この場合、熱を取る漢方薬や鍼をすることで症状の緩和にはつながっても、歯根など骨の中まで病変がある場合、なかなか根治することは難しいです。

 

西洋医学の治療でも、歯根膿瘍に抗生物質で一時的に対応しても、時間が経つとまた再発するのと同じですね。

 

ですから、中医学的に熱の発生や気滞の原因になるものを無くしていくのと同時に、歯科の治療が必要だなと感じます。動物の場合、治療としては麻酔をかけての抜歯が一般的でしょう。

治療の際には麻酔のリスクや、沢山抜歯する場合は痛みも伴いますので、判断に悩むことも多いと思いますが、担当の獣医さんと良く相談して、慎重に決めていかれると良いと思います。

 

また何より再発防止のために、歯のケアを少しずつでも始めていくことを心がけたいものです。

 

 

今回は、痛みについて、いくつか例を挙げながら中医学的な見方で解説してみました。

ご自身やペットさんに思い当たる節がありましたら、養生に参考にしていただけましたら幸いです。

 

今年もペットさんと飼い主さんが、幸せに健康に過ごしていける年でありますよう、心からお祈り申し上げます。

 

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今日のご飯はうまいだす!!

 

 

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